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異物誤食に注意!

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こんにちは。獣医師の出岡です。

8月から、HPを通じて動物たちの健康と病気について情報提供を行っています。第2回目となる今回は、異物誤食(誤飲)についてお伝えします。

 

「あ、そんなもの食べちゃダメ!」と取り返そうとすると、慌ててゴクリ。

おやつに与えたとうもろこし。まさかの芯ごとペロリと平らげてしまった!

動物を飼っている方なら、一度や二度はヒヤッとした経験があるのではないでしょうか。人間の食べ物、おもちゃ、はたまた「そんな物食べる!?」といった変わり種まで、動物たちはあらゆるものに興味を示し、食べてしまうことがあります。当院に異物誤食を主訴に来院されるのはほとんどがわんちゃんですが、ねこちゃんやうさぎさんを飼っていらっしゃる方も油断は禁物です。ちょっとした不注意が命の危機を招くこともあるため、異物誤食の危険性や対処法などについて、ポイントを押さえて紹介していきます。

 

<異物誤食の原因となるモノ>

犬用おやつを袋ごと、シリカゲル(乾燥剤)、梅の種、観葉植物など、多種多様なものを誤食する可能性があります。以下、特に注意が必要なモノを挙げています。

・鋭利なもの:縫い針や焼き鳥の串など。口腔内を傷つけたり消化管穿孔(消化管に穴が開くこと)を起こす危険性が高いです

・ひも状異物:紐でできたおもちゃ、タオル、衣類など。胃や小腸にからまり、消化管閉塞や穿孔を起こす場合もあり危険です

・中毒性のある薬物・食物:チョコレート、ネギ類、ブドウ、キシリトール、薬物、観葉植物など。別の回で詳しく説明できればと思いますが、物や量によってはかなり緊急性が高いです

・果物の種・とうもろこしの芯:小型犬では、たとえ梅の種ほどのサイズでも腸閉塞を起こすことがあります。この時期は桃の種やとうもろこしの芯に注意が必要です

 

<異物を食べてしまったときの症状>

誤食したものの種類や量、動物の体格や体質によって、症状や症状が発現するまでの時間、重症度が異なります。誤食後に時間が経過すると、治療が困難になる場合や症状が重くなる場合があり、場合によっては死に至ることもあるので注意が必要です。一般的な症状としては、流涎(よだれが多くなる)、嘔吐、下痢、元気食欲の低下、腹痛を示すことが多いです。ほか、貧血や神経症状を示す中毒物質もあります。

 

<異物を飲み込んでしまったときの対処法>

☆飼主様に行っていただきたいこと

異物を食べてしまった際には、すぐに病院へ相談&来院をお願いします。可能であれば、食べてしまった異物と同一の物、もしくはパッケージを持ってきてください。モノによってはウンチと一緒に出てくるのを待つのもありですが、来院するかどうか迷う場合は病院へご相談ください。

☆病院における診察・検査・処置

動物の症状、異物の性状を確認の上、必要に応じて血液検査、レントゲン検査、エコー検査等を行います。検査次第では、ウンチと一緒に出てくるのを待つ場合もありますが、早急な処置が必要な場合もあります。処置としては、①催吐処置(異物を吐かせる処置)、②内視鏡検査による摘出、③胃切開などの外科手術が挙げられます。また、中毒性のあるモノの場合、胃洗浄や解毒剤の投与、点滴を行うこともあります。異物の性状や異物を誤食してからの経過時間等により、行う処置が異なります。

どの処置も多かれ少なかれ動物の体に負担がかかるため、予防と対策が非常に重要になります。

 

<異物誤食の予防>

異物をなぜ食べてしまうのか、その原因はさまざまです。空腹や食欲亢進を起こす疾患が原因の場合もあれば、飼い主の関心を得るため、大事なものを守るため、探索行動の結果など行動学的な問題が背景にあることもあります。異物誤食は若齢時に問題となる場合が多く、また、一度誤食すると繰り返す子が多いため、小さい頃から気を付けておくことが非常に重要です。以下に具体的な予防策を挙げます。

十分な運動や活動欲求、食欲を満たす

誤食する機会を与えない環境づくり:動物の行動範囲を制限する、ごみ箱はフタ付きのものを使う、落としたものはすぐに拾う癖をつける、おもちゃは飲み込めないサイズかつ壊されにくいものを選ぶ、など

動物との奪い合いは極力しない:動物が飲み込んでほしくないものを口にくわえたときに、飼主様が焦って取り上げようとすると、動物側も奪われまいと必死になって飲み込んでしまうケースがあります。取り上げるときには冷静な態度で、かつ大好きなおやつやおもちゃと交換するのがおすすめです。また、「ちょうだい」のしつけを行っておくと、いざというときの予防になります

 

異物誤食は動物の身体に負担がかかるとともに、経済的にも負担が大きくなります。今一度、飼育の仕方や生活環境を見直し、動物・ご家族双方にとって安心・安全な暮らしを目指しましょう。

 

アニコム損保さんが取り組んでいる「STOP誤飲プロジェクト」の紹介ページに非常に分かりやすくまとめられているので、ぜひ参考になさってください。(上の「STOP誤飲プロジェクト」をクリックすると、新しいタブで開きます)

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