どうぶつ医療コラム

突然のてんかん発作!対処法とアドバイス

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ワンちゃんやネコちゃんと家族みんなでまったりとリビングでの団欒の時間、突然隣で「ガダガタ!バタバタ!」…けいれん発作です!どうしよう!?

そんな現場は、獣医療に携わっていると出会うことが多いシーンの一つです。そこで、今回は、てんかん発作(けいれん発作)について簡単にお話をさせて頂きたいと思います。

「てんかん」には、大きく分けて特発性てんかんと構造的てんかんの二種類が存在します。さらに細分化されるのですが、ざっくりと申し上げると、特発性てんかんはMRIなどの検査では異常が認められないてんかんで、構造的てんかんは脳腫瘍や脳奇形、脳炎など、検査で何らかの異常が認められるてんかんです。どちらも様々な神経学的な症状を引き起こしますが、その代表的な症状が「けいれん発作」です。これがよく言う「てんかん発作」です。

けいれん発作の典型的な症状を当院のYouTubeチャンネンに掲載していますので、動画をご確認ください。

では、実際に我が家のアイドルにこのようなことが起こった際にはどうしたらいいのでしょうか?下記に記載します。

 

まず、落ち着きましょう。焦っても症状は治まりません。周囲を確認してお互いが怪我をしないようにします。

次に時計を確認します。発作の持続時間が後々の対応のポイントになりますので、落ち着いて時間をみてください。

落ち着いてきたら、そこから元に戻るまでしっかりと様子を看てあげてください。

発作が生じた時に、焦って声をかけ続けたり、抱っこをしてユラユラと揺らしながらあやしたりすることがありますが、発作を起こしているときはなるべく刺激を与えないことが重要です。

さて、それでは発作が治まらなかった場合にはどうしたらいいのでしょうか。まずは5分続くかがキーです。5分以上持続する発作のことを重積発作といいます。その場合はお手元に発作を止める薬があればいいのですが、ない場合は動物病院での治療が必須です。急いでご来院ください。

また、5分以内に発作が治まっても、それが1日のうちに2回以上起こる場合は群発発作といわれ、こちらも動物病院での治療が必要であることが多いです。早めにご来院ください。

最後に、動画を提供してくださった飼主様のように動画でその様子を撮影していただけると、診療の際に症状を共有することができますので有用です。しかし、その場では中々難しいですので、こうした記事を使って共有させて頂きたいと考えています。

以上、てんかん発作を生じた際の対処法について、実際に現場でお話しすることを簡単に紹介させていただきました。皆様の参考になれば幸いです。

 

 

関連記事

026-284-1175 予約・お問い合わせはこちら
  日・祝
AM
9:00〜11:30
PM
4:30〜6:30
6:00
まで
休診日 / 日曜日・祝日、第2・4火曜日
 
● 臨時の休診日もございますので、念の為お電話やホームページでご確認ください。
地図