梅雨に入りましたが、暖かい(むしろ暑い…)これからの季節、山に川に海にとレジャーを楽しみたいですね。
そんな中、先日海にキス釣りに向かったワンちゃんが誤飲してしまったもの・・・なんと海辺に落ちていた「釣り針」でした。
飼主様が口から外に出ていた糸を引っ張るも針が引っかかって取れず、糸は切れてしまい針は何処へいったのやら!?
病院で診させていただくタイミングでは症状もなく、安心する半面どこにあるのかのヒントがありません。針であればレントゲンに写るため、早速レントゲンを撮らせていただきました。最初はどこにあるのか分からなかったのですが、じーっとレントゲン写真とにらめっこしていると、予想とは違う場所(喉の上側)にありました。
見つかりますか?喉を第一に疑うのですが、最初は何とも言えませんでした。
喉を拡大しました。黄色の矢印が示す小さな針らしきものがあります。
針がある場所は何となく見当がついたので、後は麻酔下で目視にて確認し除去するのですが、問題はそこを目視できるのかです。念のため内視鏡カメラも準備万端にして処置を開始したところ、無事に除去することができました。
除去後の写真です。取れた針を照合するため、針を写真の下限に写しています。
以上、飼主様のご厚意により、誤飲症例として記事にさせていただきました。
私も時折、子どもたちと海に釣りに行くのですが、確かに釣り糸や釣り針が落ちていることがあります。特に釣り針は返しがついているため、ワンちゃんが通常行う動作の中でひっかかりやすく飲み込んでしまいやすいものの一つです。特にこれからの季節、海水浴にワンちゃんも一緒にいくこともあるかと思います。海辺には釣り道具の他にも海からの漂流物など様々なものが落ちていますので、熱中症対策はもちろんのこと、こうした落し物にも厳重に注意したいものです。
こうした例も参考に、ぜひ毎日を動物たちと共にエンジョイしましょう!